自然の摂理から見える人財育成・組織開発【その1:森】

数か月前、ビールを飲みながらTVを見ていたら、
時代劇のシーンが流れてきました。

その時ふと、『バカボンド』(井上雄彦 作)のワンシーンが頭の中で思い出されました。

 「一枚の葉にとらわれては木は見えん」

 「一本の樹にとらわれては森は見えん」

何のシーンだったか気になったので調べてみると、

『バガボンド』第4巻のエピソード「#35 とらわれ」の中で、

沢庵宗彭が宮本武蔵に語った、名言のひとつでした。

 

この言葉の意味は、

「一部分(葉や木)に固執すると、大きな全体(木全体、森)を見失う」という比喩で、
細部に執着したり、一点に囚われたりすると、本質や全体のバランスを見失いがち、という警告として語られた内容でした。

私は昨年の6月から約1年間「組織開発」をスクールで学びカリキュラムを終えました。

現在は、所属する会社の教育部門として、

1on1ミーティングを通じてスタッフの人財育成を、

事業部として会社全体の組織開発に取り組んでいます。

現場で組織開発や人財育成を考えるとき、

私が最近意識しているのは、
あの時ふと思い出した「木と森」の話です。

 

人間も自然に生かされている動物であり

人財育成も自然の摂理に従っている、

と感じた時に、

人財育成・組織開発と「木と森」の考え方が

とてもシンプルで本質的に理解しやすいと思えるようになりました。

 

しばらくブログの更新が滞っていましたので、

今回からシリーズで、

「チームは森、スタッフはその中で生きる木である」
という比喩から
自分の学びの振り返りを踏まえて
組織開発について触れていきたいと思います。

まず、『森』を想像すると、

良い森とは、空気がすっと通り抜け風通しが良く、

木漏れ日がキラキラと差し込み、思わず深呼吸したくなるような心地よい空間です。

そこには清らかな川が流れており、自然の営みが整っています。

 

一方、良くない森とは、

木がうっそうと生い茂り、湿気がこもり、風も日差しも通らない暗く重たい空気の漂う場所です。

ここでチームを『森』と例えると、

風通しの良し悪しは「コミュニケーションの風通しが良いか?」を指します。

コミュニケーション = 情報
が通っていない or 滞っているチームは組織として上手くいきません。

 

次に
木がうっそうと生い茂り光が届かない状態は、
木(スタッフ)が別の木に影を作っている状態

つまり自分本位で枝を伸ばし、隣の木(スタッフ)に日光が当たらず、お互いを邪魔しあっている状態です。

 

その場合は、枝を剪定し森に光が通るように整える必要があります。

 

この時の「枝の剪定」とは、
ルール・教育・指摘にあたり、
お互いを尊重した秩序ある木と木の関係(人間関係)を意味します。

 

Q.あなたのチーム(森)はどうですか?

・風通しの良いコミュニケーション、情報共有はできていますか?

・お互いを尊重し、お互いに日が当たるようなルールや教育で秩序が保たれていますか?

 

まずは、森(全体)を俯瞰してみてみてくださいね!

 

次回は、木(スタッフ)について

自然の摂理から人財育成について触れてみたいと思います。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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